Diary of a Madman
たーげぶっふ

2001年9月後半

オシアナのかわりに北海道へ(小樽編)(2001/9/28)
一週間の夏休みはあっという間でした。 楽しい時間はたちまち過ぎていってしまいます。 まとまったお休みを取ると、いつもそう感じます。
★9月20日★
本当ならばアメリカへ飛んでいた日。 なぜ私は日本にいるのでせう?
急遽決まった北海道旅行の準備に追われた1日となった。 午前中に警察へ新しい運転免許をとりにいく。 お昼ごはんを謎のイタリアン・レストランで。 休暇中に食べたごはんでいちばん美味しかったのは結局ここだったような気がする。
午後は衣類やらカバンやらを買いまくる。 天気予報によると北海道の気温はこっちと10度くらい差があるらしかった。 旅行の荷造りが終わったのは夜中1時過ぎ。 この日までなにも準備に手をつけてなかったので予想以上に時間がかかってしまった。
★9月21日★
朝4時半に起きて、朝6時半出発のエアシステム101便で新千歳へ。 飛行機はMD-90。ナローボディで小さい。生まれて初めて乗る飛行機だ。 このモデルの元になっているDC-9には、かつて何度か乗ったことがある。 166人乗りで座席は左に2列、右に3列。 新幹線に羽が生えているような感じ。 フライト自体は揺れがなく、とても快適だった。 空中から眺める雲はいつ見ても神秘的。 津軽海峡が思っていたよりも広いことに驚く。 去年はこの海峡に気がつかなかったことを思い出す。
定刻どおりに新千歳に到着。 レンタカーのお店は空港からちょっと離れた場所にあって、バスで送ってもらったんだけど、 空港の外に出たら寒いのなんの。 北国にやってきたことを早くも実感。 借りたのはM社のクルマだったのだが、ブレーキの感覚とカーナビの使い方におもいっきり戸惑う。 ブレーキがやたらと敏感で軽く踏んだつもりでもガクンと急激に止まってしまう。 慣れるまでに足がつりそうになった。 カーナビの方は、行き先の設定の仕方がよくわからず四苦八苦。 旅の三日目にようやっと使いこなせるようになった。
とりあえず札幌を通過して小樽へ向かうことにする。 この日は一日中雨模様。 新千歳空港の周りを走っていると、上空からバリバリと派手な爆音。 空自のF-15が2機同時にテイクオフしていった。
あ〜あ。ほんとならば今ごろはアメリカでたくさんの飛行機を見ていたんだよな。 と、しみじみ。
空港周辺の空き地にクルマを停めてしばらく飛行機の離陸を眺めていた。 F-15やT-4が頻繁に飛んでいく。 いっそのこと一日中ここで飛行機を見ていたい気もした。 わたしだけのエアーショー?
札幌市街を経由して小樽へ向かう。 沿道にずらりと黄色い旗を振っている人が大勢いたのにはびっくりした。 マラソン大会の応援にしては様子がおかしい。 どうやら交通安全週間のボランティアらしい。 旗には「シートベルトを締めましょう」といったセリフがかかれていた。 果たして効果あるのだろうか? 羊が丘というところに札幌ドームを発見。 それにしても、こんなに早く札幌へ戻ってこれるとは。。 北大の前を通ったとき、しみじみと思ってしまった。 去年の夏休みも札幌へ来たのだけれど、 まさかこんなすぐにまた来れるなんて夢にも思わなかった。
カーナビは高速道路を通って小樽へ向かうようしつこく催促してくる。 しかし、とことん無視して国道をひたすら進む。 おかげで小樽の海を間近に眺めることができて感動。 道中は何度か激しい暴風雨に晒された。まるで台風みたい。
小樽では、朝市、ニシン御殿、北一ヴェネツィア美術館、小樽運河などを見学する。 雨が一時期アラレになるほど冷え込んだ。 まるで冬の気温。 夜は天狗山へロープウェイで登って夜景を楽しむ。 函館のそれにはかなわなさそうだけど、なかなかの美しさだった。 帰りのロープウェイに乗っているとき、激しい雨が降ってきた。 バチバチと激しい音がするので、変だなと思っていたら雹だった。 砂利よりも少し大きい氷が激しく降ってきたのだ。 ロープウェイから降りると、地面には雹が積もって真っ白。 歩くとじゃりじゃりと音がする。 雹が積もっているのは初めて見た。貴重な体験。
晩ごはんは、小樽運河食堂にある浅草橋ビアホールで食べた。 ジンギスカン、寿司、その他料理やデザートが食べ放題。 「浅草橋」といっても、 東京のそれとはぜんぜん関係なくて運河にかかっている小さな橋の名前だった。 この食堂のもう半分はラーメン屋さんのテナントがいっぱい入っているんだけど、どう見ても新横浜のラーメン博物館まんまだよ。 入場料がタダだったので許します。
夜の小樽運河は、ガス灯が灯ってなかなかロマンチックな雰囲気に変身していた。昼間とは違う表情。でも、あれはほんとうにガスなのかな?普通の豆電球のような気がするのだが。
旅が終わった後に気がついたのだけど、 新鮮な海の幸を食べるチャンスはこの小樽が最初で最後だったのだ。 安易に食べ放題に走ってしまったことを後で後悔することになるとは、 このとき知る由もなかった。
(つづく)
ニューヨークのかわりに北海道へ(2001/9/19)
明日から夏休みします。 ほんとうならば、今ごろはアメリカ行きを目の前にして、うきうきモード全開のはずなのですが。 今の心境は正直なところぜんぜん嬉しくないです。
20日17:40分成田発のコンチネンタル航空機でNYへ向かう予定でした。 双発のボーイング777でニューヨークへ直行するのは、どんな感じなのか興味津々。ふつうは747ですからね。 外国のエアラインで海外へ行くのも初めての体験だし、あちらのフライト・アテンダントと世間話してみたかったなあ。
アメリカ本土のエアバンドが聞ける!日本で全滅したバーガー・キングが食べられる!現地で英語が試せる! 現地のテレビ・ラジオも見聞きしたかったし。 などなど、エア・ショー以外にも、アメリカへ行くだけで楽しみな要素はたくさんありました。 しかし、15年ぶりの渡米計画は水の泡と化しました。
その代わりといっては語弊があるけど北海道へ行ってきます。
★9月16日(日曜日)★
  午後から英会話2レッスン(サーシャ→ソーントン)。
1日の真ん中に英会話の予定が入っていると、どうしても1日の過ごし方が中途半端になってしまう。 朝のうちに英会話を済ませて、午後はなんの制約なしにのびのびと過ごすのがベストなんだけど。 朝の予約がとれないのでどうしようもない。
サーシャのレッスンではSpeculationのユニットを使って、 "must"、"might"、"may"、"can"、"can't"、"could"など推量の助動詞を用いた表現を練習する。 テキストを買ったときにぱらぱらと全体をめくってみたことがある。 そのときに、このユニットがまわってくるのを恐れた。 ここでは、へんてこりんな写真がいっぱい2ページに渡って掲載されている。 あとは元になる文例がちょろっと出ているだけ。
レッスンでこのユニットが採りあげられたら、 これらの写真を説明しろと要求されるのは目に見えている。 日本語でも説明に困るようなものばかりだ。
実際のレッスンに突入すると、予想通りの展開となった。 こうなったら、あたりまえ・人畜無害・まじめな説明をするよりも、 素っ頓狂なことを言ったほうが盛り上がる。 自分の想像力をいかに働かせるかがポイントだった。
ソーントンのレッスンでは、 のっけにさっそく他の生徒さんがテロ事件の話題を振ってしまった。 アメリカ人のソーントンにとってはつらい話題なのに、なんて無神経なことするんだろう。  当のソーントンは冷静に事件について語ってくれたのでホッとしたけど。 正直いって、この話を振った人に対して腹が立った。
事件が起きたとき、彼はバケーションでオーストリアのウィーンにいたそうだ。 テレビで事件の模様を知ったらしい。 NYのワールド・トレード・センターへ突っ込んだ飛行機がボストン発だったことにやはりショックを隠し切れないようだった。 彼はボストン出身なのだ。 だからこそ、この話題を出して欲しくなかったのに。ったくもう! なんてことするんだ!
レッスンの本題では"Money"というユニットが使われた。 タイムマシンに乗って過去へ行き、 お金やクレジットカードを知らない人たちにこれらを説明しようという試みが面白かった。 われわれにとってあたりまえのことを改めて英語で説明するとなると、これがけっこうタイヘンだったりする。 ロール・プレイングのときにソーントンの笑顔が戻ってきたので、ちょっと救われた。
この日の自分の英語の出来はいまいち。 変に気を使った分疲れたよ。ホントに。
夕方からはこっそり厚木基地へ。 基地が厳戒態勢に入っているのはわかっているけど、 土曜、日曜にわたって派手な爆音をさんざん聞かされてしまってはじっとしていられない。 土曜日は早朝から夜10時ころまでCVW-5の飛行機が絶えず飛んでいたし、 この日も朝からバリバリと爆音が聞こえてきた。 19エンドには大勢のギャラリーが集結していた。 基地に面している厚木街道に違法駐車して見物している人がけっこういて、 警察がこれらを一生懸命排除していた。 19の丘にもうじゃうじゃ人がいた。 わしが厚木に着いたころには、フライトは終息に向かっていた。 雨雲が接近していたせいだろうか。 やがてポツポツ降ってきて、トラフィックもがくんと減ってしまったので、いったんうちに帰った。 あまり飛行機を見ることができなかったためにかなり消化不良状態。
夜になって再び派手に爆音が聞こえてきたので、 またこっそり厚木へ行った。 夕方の消化不良を癒すために。 真っ暗な19の丘に何人かギャラリーがいてびっくりした。 色とりどりのライトが輝いている夜の厚木基地は幻想的な美しさ。 昼間とはぜんぜん雰囲気が違う。 気のせいか、夜のほうが爆音がより大きく聞こえるような気がした。 離陸する飛行機のアフターバーナーの炎がくっきりと線になって見える。 紫色の炎が美しい。
これがオシアナ・エアー・ショーの替わりになってしまうのかな!?
夏休みは、今年も国内旅行に落ち着いてしまいそうだ。トホホ。 いったいいつになれば、わしも外国へ行ける日が来るのであろうか?
★9月15日(土曜日)★
超久しぶりで土曜日がお休み。
理屈抜きでうれしい!
心の底からうれしい!
きっちり午前10時まで寝坊。
お昼過ぎから英会話2レッスン(サーシャ→シャーリー)
最近は午前中のレッスンがまったく取れなくなってしまった。 同じレベルの生徒サンが増えた影響もあるだろうし、午前中は講師が少ないのも原因だろう。
前回にも書いたとおり、今日は英会話へ行くのに気が重かった。 テロ事件の話題は話したくない。しかし、誰かしら必ず口火を切るだろう。 案の定、この週末に受けたレッスンでこの話題のでなかった回はひとつもなかった。
生徒サンから聞いた情報では、かなりショックを受けている講師もいたそうだ。 昨日ヘルプに来たアメリカ人講師は、思いっきり落ち込んでいてぜんぜんレッスンにならなかったらしい。 その講師は哀悼の意を表す黒ネクタイをしてきたらしいのだけど、 今日のレッスンで事件以来はじめて笑うことができたといって、かなり痛々しいご様子だったようだ。
うちのNのレギュラー講師にもアメリカ人がいる。 ソーントンは、とりあえず元気そうだったので一安心。 ウイリーも表面上は明るそうにふるまってたけど、どこか悲しげだった。
サーシャのレッスンでは、 冒頭のフリートークで他の生徒サンが真っ先にテロ事件の話題を振ってしまったために、 さっそくこの話題から逃れることができなかった。 カナダに里帰りしていたライアンは、昨日から仕事に復帰する予定だったが、まだ日本に帰れていないとのこと。 豪州人のサーシャ本人はとても冷静だったので一安心。 しかし、彼女はアメリカの報復行動が始まろうとしていることを恐れているようでもあった。 わしは仕方ナシにテロのせいで渡米がキャンセルになってしまったことを披露。 事件に巻き込まれずに済んだのはラッキーだよとみんなに言われてしまう。
レッスンの本題では"Out Of Work"のユニットを使って、 日本や豪州の就職難についてディスカッションした。 以前やったことのあるユニットを再びやらされる機会がいよいよ増えてきたようだ。 かつてサムのレッスンでこのユニットをやったのを覚えている。 豪州でも景気が悪化しているらしく、雇用状況はあまり芳しくないとのこと。 サーシャは「フリーター」の概念がよくわからないともらしていた。 もちろんこれは和製英語。 生徒サンみんなでフリーターの状況を説明したのだけど、ちゃんとわかってもらえたのかどうか心配。 文法事項よりも議論のほうに重点がおかれたレッスンとなった。
2レッスン目のシャーリーはヘルプに来た講師。 彼女もオーストラリア人。ふだんは新百合ヶ丘で教えているとのこと。 彼女のレッスンではテキストを使わずに、
"3 goals for this autum.(今秋の目標を3つ挙げよ)"
"3 most prized possession.(自分のとっておきのものを3つ挙げよ)"
という命題でブレイン・ストーミングしたあと、 "Shock tactics used in advertising"というトピックでフリー・ディスカッションを行った。
いろいろ幅広い話題を英語で説明する訓練になって、なかなか充実したレッスンだった。 自分の英語力がまだまだ未熟であることも思い知らされた。 あと、自分の発言中に講師・生徒サン全員の注目が自分に集まってしまうと、 思いっきり緊張してしまうことに気がついた。 みなさんが食い入るようにして聞いている姿を目の当たりにすると、 「わぁあ、ここで下手なことは言えないなあ」と、プレッシャーがかかってしまうのである。 そうなると、焦りばかりが前に出て、文法的にめちゃくちゃになってしまうのである。 いやはや、まいったまいった。 ちなみに、このレッスンでも冒頭のフリートークではテロ事件の話題になってしまった。
英会話の後は自転車に乗ってどこかへ散歩しようと計画していた。 ところが、とつぜん雨が降ってきたので、クルマでお買い物に計画を変更。 わりとのんびりと休日の土曜日を楽しめたような気がする。
夜中に「スター・ウォーズ エピソード1-The Phantom Menace」のビデオを観る。 かなり前に買ったのだけど、ずうっと忙しくて見る機会を逸していた。 コンピュータ・グラフィックの作りこみは噂どおりの素晴らしさだった。 ストーリーそのものはハッピーエンドなのだが、後味の悪さというか心にしこりのようなものが残ってしまった。 よかったよかった。めでたしめでたし。というふうには素直に喜べなかった。 見終わったあと、「なんでだろう?」としばらく考えてしまった。 たぶん、アナキン・スカイウォーカーの未来を知っているからだろうという結論に落ち着いた。 あんなにかわいくて気立てもいいい子が、やがて泣く子も黙るダース・ベイダーになってしまうのだから。 続編が完成したら見たいような見たくないような複雑な気持ちになった。